自律神経失調症をはじめとした「病気」について考える場合、大切なのは症状を改善することではなく、根本を改善することです。諸症状は様々な要因が絡み合ってあらわれるもの。対症療法で1つの症状だけを治そうとしても、根本を解決しない限りはいずれ違う症状も出てしまうでしょう。
自律神経失調症を患っている男性の花粉症について
ある自律神経失調症の男性が花粉症を発症し、この症状を改善したいと考えているとしましょう。花粉症を何とかしたい方は多くの場合、耳鼻科に行きます。そして耳鼻科で抗アレルギー薬などの薬を処方されます。薬を服用することで症状は改善されるかもしれませんが、果たして根本的な解決に至ったと言えるでしょうか。いいえ、言えません。
この男性の場合、根本の問題は免疫力の低下であり、免疫力が低下しているのは自律神経のバランスが乱れているからなのです。局所的な対症療法では一時しのぎはできるかもしれませんが、「免疫力が低下している」という問題は改善できず、いずれ違う症状も出てしまうことが予測されます。
このことからも分かるように、花粉症といった1つの症状だけでなく、花粉症を引き起こした根本的な原因を知り、アプローチしていくことが大切なのです。
では、自律神経失調症を治すために必要なものは何でしょうか。それは、バランスのとれた栄養と質の高い睡眠です。結局のところ、人間を形づくっているのは食べ物などから摂取する栄養であり、疲れを癒し受けたダメージを回復させるのは睡眠なのです。
自律神経失調症を治癒するには質の高い睡眠が欠かせませんが、自律神経失調症を患っている方は自律神経のバランスが乱れているため、そのままでは質の高い睡眠を得にくい傾向にあります。そこで重要になってくるのが、栄養バランスの整った血液です。人が必要としている栄養を摂取することで自律神経のバランスを整え、質の高い睡眠が得られる。そして自律神経のバランスがさらに整っていく――。
この好循環をつくることが重要なのです。
